乳腺診療
当院では乳房に関する全般的な診療を行います。
下記のような症状がある場合は検診ではなく、保険診療が適応となります。一人で不安を抱え込まず、お気軽にご相談ください。
乳房にみられる主な症状
- 乳房、わきにしこりを触れる
- 乳房の皮膚にへこみ、くぼみ、ひきつれがある
- 乳房の痛みがある、違和感がある、張った感じがする、
赤く腫れている、熱感がある - 乳首の変形がある、ただれている、分泌物がでる
- その他乳房、わきに気になる症状がある、など
検査項目
マンモグラフィ
マンモグラフィは、乳房を板で圧迫し薄く伸ばした状態で撮影する乳房専用のX線撮影のことです。
乳房を薄く伸ばすことで乳腺が広がり、腫瘤性の病変がより鮮明に観察可能となります。また、マンモグラフィでは乳房を触っても、しこりが分からないようなタイプの乳がんも白い点のように見える微細石灰化病変として見つけることができます。マンモグラフィは、特にこの石灰化を見つけることに有用な検査です。
当院のマンモグラフィ装置は、50μmの高解像度で微小石灰化を抽出します。また、線量の約30%ダウンにより被曝低減も同時に実現しつつ、乳房の圧迫時の痛み軽減機能も搭載した最新のマンモグラフィです。
乳房超音波検査（エコー）
乳房に超音波を発する機器をあてて、乳腺を観察します。
手で触っても分からない数mmの小さなしこりを見つけ、しこりの性状を調べます。
乳腺が発達していてマンモグラフィで病変を発見しにくい、20～30代の若年層の方にも適しています。また、痛みがなく被曝の心配もないので、妊娠中や授乳中の方でも検査を受けることができます。
病理検査
病理検査は、病変の特性に応じて最適と考えられる検査法を選択します。
細胞診も組織診も結果が判明するまで検査後1週間ほどかかります。
採取した標本（細胞、組織）は乳腺疾患に習熟した信頼できる病理専門医に診断を依頼しています。
細胞診
しこりなどの病変部の細胞を採取して、顕微鏡で良性か悪性かを調べる検査です。
細胞診には下記のような検査があります。
| 穿刺吸引細胞診 | 局所麻酔後、エコーで確認しながら細い針で病変部に直接針を刺して、注射器で吸引した細胞を採取して調べる検査 |
|---|---|
| 分泌物細胞診 | 乳頭から出ている分泌物を採取して調べる検査 |
| 捺印または擦過細胞診 | 乳頭びらんから細胞を採取して調べる検査 |
組織診
しこりなどの病変部の組織（しこりなどの一部）を採取して、顕微鏡で良性か悪性かを調べる検査です。
組織診には以下のような検査があります。
| 針生検 | 局所麻酔後、エコーで確認しながら細胞診より太い針で病変部に直接針を刺して、組織を採取して調べる検査 |
|---|---|
| 吸引式乳房組織生検 | 局所麻酔後、エコーまたはマンモグラフィで確認しながら針生検よりさらに太い針で病変部に直接針を刺して、吸引した組織を採取して調べる検査 |
| 外科的生検 | 局所麻酔後、しこりなどを摘出して調べる検査 |
乳がんと診断されたら
ご本人の希望に応じて対応が可能です。
- 当院で治療が可能な場合は、当院で治療することも可能です。
手術の場合：希望があれば連携施設にて院長が執刀します。 - 当院での治療が困難な場合、専門医療機関へご紹介を希望される場合は、乳腺専門医のいる病院へご紹介いたします。
専門医療機関での治療終了後、当院で治療や定期的な経過観察をすることも可能です。